和歌山県は24日午前0時50分、新宮市熊野川町日足(ひたり)付近の熊野川中流が氾濫(はんらん)したと発表した。県によると、流域では23日午後8時半から24日午前0時半までに205ミリの雨が降ったとみられる。
徳島県に上陸した台風20号の影響で、西日本では終電時間や百貨店の閉店時間が繰り上げられた。台風の進路上の地域や西日本豪雨の被災地では、大雨と暴風に見舞われ、広い範囲で避難勧告などが出された。
JR西日本は京阪神地区の21路線で昼過ぎから23日午後9時までに順次運転を見合わせた。北陸線や阪和線、山陽線などは午後5~6時台から運転を見合わせた。特急も近畿と北陸を結ぶサンダーバードなど計119本が運休した。山陽新幹線は新大阪―広島間の上下線について午後6時台発を最終列車にした。
JR四国は午後6時ごろまでに全線で運休した。点検のため24日も始発からの運転はできない見込みだ。
近鉄は関西の路線で本数を減らして運転し、23日午後10時ごろまでに全線で運休。南海電鉄は午後6時以降の特急を順次運休することを決めた。
全日空は23日午後8時現在で、国内線159便の欠航を決定。日本航空の国内線の欠航は午後7時現在で111便に上った。
総務省消防庁の23日午後7時半時点のまとめでは、香川県や広島県など5府県9市町の計約510人に避難指示が出た。避難勧告は徳島県や高知県など10府県48市町村の計約43万6千人に出た。京都府福知山市では、「明るいうちの避難が大原則」として、午後5時に市内の全世帯に避難勧告が出た。