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鳴らし続けた携帯、つながらなかった豪雨の夜 後悔今も

西日本豪雨から間もなく1年。岡山県倉敷市真備町有井地区の下有井公民館で30日、住民主催の追悼式が開かれた。公民館に遺族や住民約50人が集まり、犠牲者をしのんだ。


明治と平成、2水害の爪痕残す 真備町地区の壁を保存へ


真備町は豪雨で市街地の大半が水没し、51人が死亡した。下有井町内会は約60世帯あったが、堤防の決壊ですべての家が浸水被害に遭い、5人が亡くなった。犠牲になった浅野泉さん(当時71)の近所に住んでいた浅野伊鈴さん(93)は「泉さんは去年の今頃、畑で育てたトマトやキュウリをお裾分けにきてくれた。今年はないと思うと寂しい」とうつむいた。


町内会長の諏訪智朗(さとあき)さん(66)は自宅が全壊し、3月に再建した。「再建やリフォームが済んだ人は戻ってきたが、まだ仮設住宅にいて先を見通せない人も多い。連絡を取り合って孤立しないようにし、復興を支援したい」と語った。(千種辰弥、榧場勇太 榧場勇太)


「なぜ強く避難促さなかったか」


岡山県倉敷市真備町の浅原育子さん(70)は雨のたび、後悔にさいなまれる。活発な梅雨前線の影響で、明け方に強い雨に見舞われた30日もそうだった。


「最期は1人で怖かったろうな…


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