関西電力が、2021年度までに台風対策として83億円を投じる方針であることがわかった。昨年9月の台風21号の反省を踏まえて対策を進めており、電線などを強化し、人工知能(AI)活用の復旧システムを構築していく。
台風21号では延べ約220万件の停電が発生し、停電情報システムが一時的にダウンした。関電は昨年12月に対応策をまとめたが、投資額や詳細は開示していなかった。
停電しにくくするため、まずは19年度中に4億円以上かけて一部の地域で電線を太くする「ケーブル化」を進める。電線や電柱が風雨に耐えられるような強化工事も、一部で実施する計画だ。
停電した場合でも早期の復旧に向け、約10億円を投じて住宅や軒数を特定しやすいようにシステムを改善する。先の台風では復旧に必要な電線が不足して苦労したことから、災害時用の予備の電線を増やし、電線を保管する倉庫も備える。
台風21号では、通常の約10…