9月3日に宮崎市で開幕するU18(18歳以下)アジア選手権に出場する高校日本代表。一つのポイントになるのが内外野を守れ、投手もできる根尾昂(大阪桐蔭)の起用法だ。大阪桐蔭では投手と遊撃手の「二刀流」だったが、日本代表でも様々なポジションを担う存在になりそうだ。
大阪桐蔭・根尾、野球も学びも全力 医師の両親が語る
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「日の丸をつけてプレーできることに喜びを感じます。必ず勝って優勝したい」。高校では初めてとなる日本代表。根尾は大会へ向けた抱負をそう語った。
25日から始まった合宿では初日、2日目ともに根尾は遊撃手としてノックを受けた。2日目のシート打撃では大阪桐蔭と同じ「5番」に座り、1打席だけ打つと、すぐにブルペンに向かい、捕手を座らせて力強い直球を投げ込んだ。
今夏の全国選手権では主に「5番遊撃手」としてプレーし、決勝で金足農の吉田輝星の直球をバックスクリーンへ打ち込むなど、大会3本塁打を記録。投げても2回戦と準々決勝に先発し、最速148キロを記録した。加えて遊撃の守備も軽快。日本の高校生を代表する18人の中にあっても、根尾は「投」「守」「打」のすべてで中心になれる力を持っているのだ。
根尾について永田裕治監督は「めちゃめちゃ貴重な存在」と語る。短期決戦では選手の調子の良しあしを見極め、柔軟に起用していくことが必要だ。昨年は2年生で日本代表の遊撃を守った小園海斗(報徳学園)がいることから、根尾は三塁手で出る可能性もある。加えて、「外野を守ってもらう可能性も十分にある」と永田監督は話す。
根尾は今回、投手用、内野用、外野用の三つのグラブを持参している。「チームの中でできることを考えて、勝利につながるようにやっていきたい」と「二刀流」以上の活躍を誓った。(山口史朗)