U18(18歳以下)の第12回アジア野球選手権大会は4日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎などで第2日があり、高校日本代表はスリランカに15―0で六回コールド勝ちした。1次リーグA組の日本は2戦2勝となり、韓国とともに2次リーグ進出を決めた。5日は韓国と対戦する。
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日本は一回、小園(報徳学園)の二塁打を皮切りに4安打で4点。四回にも野尻(木更津総合)の2点三塁打などで加点した。投げては渡辺(浦和学院)―山田(高岡商)―奥川(星稜)の継投でスリランカを無安打に抑えた。
7カ国・地域が参加。日本は2年前の前回に続く2大会連続6度目の優勝を目指す。
自信取り戻した先発の渡辺
日本には1次リーグのうちにやっておきたいことがあった。調子の上がらない投手に自信をつけさせること。スリランカ戦の先発を任された渡辺も、その1人だった。
相手は野球途上国。渡辺は強気にいけた。大谷翔平(エンゼルス)をほうふつとさせる投球フォームで、伸び伸びと右腕を振った。
今夏の甲子園で浦和学院を8強に導き、代表では投手陣の柱と期待された。それが大会直前に暗転。大学生との壮行試合で3失点し、2イニングもたずに降板した。「悪いイメージを消して、いいイメージがほしかった」と渡辺。この日は3回無失点。三回に三者三振に仕留めて役目を終えると、笑みがこぼれた。
渡辺に似た境遇にいた市川(明徳義塾)、奥川も、この2戦で場数を踏めた上に、吉田(金足農)や柿木(大阪桐蔭)らエース格を温存できた。厚みの出た投手陣は無失点のまま、大会最大のライバル・韓国に挑む。(小俣勇貴)
○永田監督 「渡辺は徐々にエンジンがかかった。韓国戦は18人全員で戦う。打てなければ足を使う。反対方向に打つ。簡単に三振しない攻撃をしたい」
○小園(報徳学園) 「初戦の反省を生かし、一回の先頭で出塁できてよかった。韓国には昨年負けている。速いボールにしっかり対応したい」
○藤原(大阪桐蔭) 「小園と自分は昨年、韓国に負けた経験をしている。いい投手が多くて振り負けた。全勝が目標。低い打球を心がけてチームに貢献したい」
○野尻(木更津総合) 打撃に専念し、2長打3打点。「うまく打線がつながった。自信を持ってスイングできている。韓国戦でもつなぐ打撃をしたい」
○奥川(星稜) 唯一の2年生は2試合連続登板。「昨日は安打を打たれたので、今日はしっかり腕を振った。1年先輩と一緒でたくさん勉強になっている」