台風21号で冠水した関西空港は7日、被害が軽かった第2ターミナル(T2)で3日ぶりに営業を再開した。午前11時50分に第1便となるピーチ・アビエーション新潟行きが出発した。この日は日本航空を含め国内線の出発7便、到着12便の運航が予定されている。
関空は高潮で第1滑走路がある1期島が広範囲で冠水。対岸と結ぶ連絡橋にはタンカーが激突し、南側車線とJR西日本・南海電鉄の鉄道線路が損傷した。
連絡橋道路は7日朝、バスなどに限り、北側車線で対面通行ができるようになった。空港運営会社の関西エアポートは対岸のJR日根野駅、南海泉佐野駅(ともに大阪府泉佐野市)と結ぶ臨時バスを運行。大阪、京都、神戸などからのリムジンバスも通常の約半数の11路線で再開した。
関西エアは7日午前、T2での国際線の運航を8日に再開すると発表した。また、1期島の第1滑走路と旅客ターミナル(T1)の営業を1週間以内に部分再開する方針も明らかにした。
石井啓一国土交通相は7日の閣議後会見で、第1滑走路の発着を9月中旬をめどに始め、国際線にも順次広げることを明らかにした。連絡橋の鉄道は4週間後の運行再開を目指し、南側車線は今後2週間をめどに再開時期を確定させるという。
一方、関西エアと国、地元自治体は、関西エアが運営する大阪(伊丹)、神戸両空港での代替運航も検討している。