台風21号で冠水した関西空港で8日午後、国際線の一部の運航が4日ぶりに再開された。同空港では夏のピーク時に約350便の国際線が離着陸するが、この日は格安航空会社(LCC)などの14便が、被害が比較的小さかった2期島の第2滑走路を利用。上海行きの全日空機が正午過ぎに飛び立った。
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第2ターミナルでは、国際線フライトを予定しているピーチ・アビエーションと全日空がチェックイン手続きを進め、帰国を待つ外国人らが列を作った。
午後4時の便で台湾に戻る大学生のリュ・ホウェイウさん(21)は午前9時に空港に来た。「台風以降、国際線は欠航だったので、本当に飛ぶかどうか分からなくて」。台風の際は京都にいて、鉄道がストップ。夏休みを利用してボランティアをしていた北海道でも地震があった。「色んなことがあって驚いた。災害はどこでもある。日本の魅力や人の親切さは変わらない。また来年も来たい」。ただ、空港へのアクセスや運航状況などが通常と異なる場合、「外国人にはもっと丁寧に情報提供してほしい」と注文した。
7日に続き、国内線も33便の運航が予定されている。7日に国内線を再開させたピーチの広報担当によると、予約に対して7日の実際の搭乗者は5~7割程度。復旧途上で、運航が決まるのが前日夜と間近になっていることも影響しており、「1日ごとの運航予定ではなく、もう少し先まで予定をお知らせできるよう調整中」という。(中川竜児)