台風24号は30日、非常に強い勢力で西日本を暴風域に巻き込みながら北上し、同日午後8時ごろ、和歌山県田辺市付近に上陸した。その後勢力を弱め、1日にかけて東日本と東北を縦断する見通し。東北や北海道などで暴風や大雨の恐れがあり、気象庁は厳重な警戒を呼びかけている。
【タイムライン】台風24号の最新情報まとめ
家電は高いところへ・風呂に水をはる 台風接近時の備え
都市部を襲う風水害 どう備えれば
30日の最大瞬間風速は鹿児島県十島村で54・6メートルと観測史上最大を更新。1時間降水量は宮崎県高鍋町で96・0ミリに達した。高潮も発生し、30日にかけて和歌山県と三重県、鹿児島県の計5カ所で過去最高潮位を記録した。
台風24号は1日午前0時時点で、岐阜県下呂市の東南東約30キロを北東へ時速約65キロで進んだ。中心気圧は970ヘクトパスカル。非常に強い勢力(最大風速44メートル以上、54メートル未満)を保ったまま上陸したのは、1993年以来、25年ぶりだった9月の台風21号に続き、今年2回目。その後、強い勢力(同33メートル以上、44メートル未満)に変わり、1日明け方にかけて関東甲信や東北を通過する見込みで、関東では通勤・通学時間帯の交通機関に影響が残る恐れもある。
北海道地震の被災地は地盤が緩むなどし、少ない降水量でも災害が起きる可能性があり、注意が必要だ。(山岸玲)