豊洲市場(東京都江東区)への移転作業を終えた築地市場(中央区)が17日、閉鎖された。83年の歴史を刻み、約800業者が働いていた築地市場内に人影はなく、午後8時、正門がフェンスなどでふさがれた。
市場は6日に営業を終了。11日の豊洲開場後も仲卸業者らは引っ越し作業で中に入れたが、今後は建物解体の関係者以外は立ち入りできない。都は約1年4カ月かけて場内164棟の建物の大半を解体する。55棟でアスベスト(石綿)が使われているため、飛散防止措置をして作業する。
都は23ヘクタールの跡地を、2020年東京五輪・パラリンピックの大会関係者らの輸送拠点に使う予定。その後の再開発については、今年度中に方針を示す。(西村奈緒美)