週末12日のニューヨーク株式市場は、米利下げへの期待感などから大企業でつくるダウ工業株平均が続伸し、過去最高値を連日で更新した。終値は前日比243・95ドル(0・90%)高い2万7332・03ドルだった。ハイテク株中心のナスダック市場の総合指数も同48・11ポイント(0・59%)高い8244・15で引け、過去最高値を塗り替えた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は10、11日の米議会で早期利下げを示唆する発言を重ねた。金融市場は、今月末の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを確実視しており、議長発言でこれが裏付けられたとの見方から、投資家が積極姿勢を強めている。
週明け以降は米企業の決算発表が本格化する。「市場の関心は、利下げよりも企業収益に向かう」(エコノミストのピーター・カルディロ氏)とみられる。(ニューヨーク=江渕崇)