第49回防府読売マラソン大会は16日、山口・防府市スポーツセンター陸上競技場発着の42・195キロであり、川内優輝(埼玉県庁)が2時間11分29秒で2年連続4度目の優勝を飾った。
2時間11分台と記録は平凡だが、川内にとっては価値ある優勝だった。今年前半まではボストン優勝など5連勝と好調だったが、夏の猛暑で練習量が積めず、後半に入ると順位もタイムも振るわない。今年最後の12レース目でやっと「悪い流れを断ち切れた」。タイムは今年のベスト記録だ。
30キロまでの予定だったペースメーカーが25キロでいなくなるハプニングにも動じず、記録より勝負に頭を切りかえた。マークするバトオチル(NTN)らの背後につき、「ここしかない」という39キロ半ばの下りで一気に勝負を決めた。
来春には埼玉県庁を辞め、プロに転向する。「スピードを磨いて2時間7分台を狙う。来年もボストンに出るので3位以内」と優勝の喜びのままにまくしたてた。