昨年10月に開場した豊洲市場(東京都江東区)の敷地内で12日、魚介や青果を販売する「おいしい土曜マルシェ」が開かれた。豊洲ににぎわいを呼び込むのが狙い。朝から多くの住民や観光客らが市場直送の味に舌鼓を打った。
市場に隣接した約3千平方メートルの敷地にキッチンカーが並び、ブリと野菜が入った「豊洲鍋」や、サザエの炭火焼きを販売。通常、市場内では業者以外は買い物できないが、この日はマグロやカニを買えるコーナーもできた。近所に住む赤坂雄大(ゆうた)さん(31)は家族で訪れ、3匹1千円のアジと2千円の本マグロの中トロをお買い上げ。「ちょっと値は張るが、鮮度がよさそう」と顔をほころばせた。3月まで、都が毎週土曜日(午前8時~午後3時)に開く。
当初は市場開場と同時に観光拠点「千客万来施設」がオープンする予定だったが、2023年にずれ込んだため都がイベントの開催を決めた。20年1月からは飲食店や物販店が入る「場外マルシェ」を開設する。(西村奈緒美)