昨夏の全国高校野球選手権大会に出場した高知商の硬式野球部員が、同校ダンス同好会の有料イベントに参加していた問題で、日本高校野球連盟は20日の理事会で、野球部長について、日本学生野球協会に処分を申請しないことを決めた。
高野連、商業利用当たらず 高知商部長処分案は持ち越し
イベントは昨年12月、高知市内であり、3年生部員が甲子園での応援のお礼としてダンスなどに参加した。有料イベントに出演していた点は、13日の全体審議委員会で、「入場料は施設の利用料をまかなうため」として日本学生野球憲章で定義する商業的利用にはあたらないと判断していた。
ユニホーム姿で参加した点も問題視された。かつて同憲章とともに配布された「アマチュア問答集」では、同様の行為は禁じられていた。ところが2010年の改訂にともなって問答集はなくなり、竹中雅彦事務局長は「(憲章やそれに準ずるものに)書いていないことで処分はできない」と決定の理由を説明した。
問題を受け、ブラスバンドのイベントに出演した事例など、同校とは別に3校から似た内容の報告があった。竹中事務局長は「新しい憲章にそった問答集を作るため、早急に高野連として案をまとめる」と話した。