米国を代表する航空・軍需などの複合企業ユナイテッド・テクノロジーズと、ミサイルに強い米軍需大手レイセオンは9日、経営統合することで合意したと発表した。当局の認可を得られれば、2020年に株式交換により合併する。
合併後の新会社の名前は「レイセオン・テクノロジーズ」で、売上高は年740億ドル(約8兆円)と見込まれる。実現すれば、売上高約1千億ドルの米ボーイングに次ぐ、巨大な航空宇宙・軍需企業が誕生することになる。
ユナイテッド・テクノロジーズは航空機向けエンジンやシステム機器を手がけている。傘下のエレベーター大手オーチスと、空調機器大手キヤリアを20年に分社化した上で、航空宇宙分野を強化する戦略を打ち出していた。レイセオンは巡航ミサイル「トマホーク」などを製造している。(ニューヨーク=江渕崇)