(14日、高校野球福岡大会 筑紫台6-3筑紫)
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「主将」たちでつかんだ1点に筑紫ベンチが沸いた。
一回表2死一、二塁。打順は主将の内田裕樹君(3年)に回った。外角寄りの直球を振り抜き、一塁に向かって全力で駆け抜けた。振り返って走者の生還を確かめると、満面の笑みを浮かべた。
チームには主将経験者が10人いる。さらに部員はグラウンド整備や倉庫管理などの班に分かれ、班ごとにまとめ役がいる。リーダーが数多くいて、「全員主将というつもりでやっている」と内田君は話す。試合中はベンチからもスタンドからも指示や声援が飛ぶ。
船頭多くして船山に上る――。思い描くチーム像が食い違い、「何回もぶつかった」と、主将経験者の1人で先取点となる本塁を踏んだ糀畑太陽君(3年)は話す。だが、真面目でかかえ込んでしまうタイプだけど、誰よりも責任感がある内田君につられるように、声が出るチームへとまとまったという。
主将経験者でスタンドから試合を見守った手塚諒君(3年)には、こう見えた。「ベンチもベンチ外も、全員が一丸となって野球ができた。今までやってきたことが全部出せた試合でした」(棚橋咲月)