(7日、高校野球福岡大会 田川17―1遠賀・行橋・筑豊・若松商)
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四回裏1死三塁。「絶対に点を取る」。遠賀、行橋、筑豊、若松商の4校連合チームの主将、永島志瑞也(しずや)君(3年)が待っていた直球を振り抜くと、高く上がった打球は左翼へ。三塁走者をかえす犠飛となり、チーム唯一の得点が入った。
志瑞也君が遠賀に入学した当初、自身以外の部員は2人いたが、冬ごろまでに辞めてしまった。寂しい気持ちもあったが、「それ以上に好きな気持ちが強かった。辞められなかった」。
2年になると、新入生4人が入ってきた。その一人が弟の結希也(ゆきや)君。小中学校では同じチームでプレーし、「兄と一緒に野球がしたい」と、遠賀に入った。
それでも少人数であることは変わらず、練習の難しさなどから部員は兄弟だけになった。2人でキャッチボールしたり、バッティングマシンに球をセットする役と打つ役を交代しながら打撃練習をしたりした。
そんな期間が半年ほど続き、今春は1年生2人を新たに迎えた。遠賀は4人で連合チームに参加した。
1―17のコールド負けも「仲間がいることがうれしかった。悔しいけど、楽しくやれた」と志瑞也君。結希也君は「自分はまだまだ兄に追いついていない。来年は自分がチームを引っ張って勝ちたい」と誓った。(布田一樹)