(11日、高校野球福岡大会 福岡第一5―3南筑)
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福岡第一と南筑、互いに一歩も譲らない試合は延長にもつれた。
十一回表。1死二、三塁の好機に福岡第一の3番、岸本暖君(2年)に打席が回った。2球ボールが続き、3球目。外角の直球をとらえた打球は、快音とともに右中間を破ると、決勝の走者が生還した。
1年から正捕手を務めるが、昨夏は初戦で敗退。それだけに「先輩たちのためにも、どうしても勝ちたかった。思い切って振り抜くことだけを考えました」と喜んだ。
試合終了後、岸本君はまっすぐ球場の医務室に向かった。勝ち越し打を追った南筑の外野手が足をつり、交代していたのだ。熱中症とみられたが、幸い、大事には至らなかった。「大丈夫そうだったので、ほっとしました」。3時間17分に及ぶ熱戦を戦い抜いた相手への敬意も忘れなかった。(倉富竜太)