(7日、高校野球福岡大会 青豊12―5折尾)
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七回裏2死満塁、青豊の4番元島伸一郎君(3年)に打席が回ってきた。顔には笑みを浮かべていた。
四回の満塁の場面では見逃し三振だった。ボール先行の展開で押し出しも狙えたが、強振した打球は、中堅手の頭を越え、サヨナラコールド勝ちとなった。元島君は試合後、「気持ちを切り替えて、4番として弱みを見せないように心がけた」と振り返った。
この日は三回表までに5点をリードされる嫌な展開。それでもベンチが沈黙することはなかった。走者が生還するたびに、ベンチはお祭り騒ぎとなった。
青豊のモットーは野球を楽しむこと。近藤大幹監督は「好きではじめた野球。つらいことが多かったと思うが、とにかく楽しめ」と、常に選手に発破をかける。
「結果にかかわらず次も楽しみたい」と意気込む元島君。苦境にも絶えない笑顔が勝利をたぐり寄せた。(狩野浩平)