国会では、政権交代後初めてとなる党首討論が行われましたが、ほとんどの時間が「政治とカネ」の問題に費やされました。
初めての党首討論で、鳩山総理は、「申し訳ない」と防戦に追われました。
「確定申告スタートして、いろんな方の反応が出ております。納税がばかばかしい、こういうご反応もありました。首相、小沢氏に怒り・ため息、こういうことであります」(自民党・谷垣禎一 総裁)
「納税に対してばかばかしいというお気持ちが国民の皆さん方の中に起きてしまっておること、誠に申し訳ない。その思いでございます」(鳩山首相)
ただ、鳩山総理は、小沢幹事長の問題では、一歩踏み込み、小沢氏に国会での説明を促す可能性に言及しました。
「小沢幹事長が国会へ出てこられて、それでしっかり説明をされる。こういうようなことは総理、ちゃんと指導なさいますか」(自民党・谷垣禎一 総裁)
「必要であれば、ぜひ国会の中で判断をされるべきだと思っておりますが、私のほうから、そのことを(小沢幹事長に)進言することは十分にあろうかと思っております」(鳩山首相)
さらに、鳩山総理は、谷垣総裁に企業団体献金の全面的な禁止を呼びかけました。
「ぜひ自民党の谷垣総裁にも、企業団体献金の禁止に向けてご努力をお願いを申し上げたい」(鳩山首相)
自民党内で意見が分かれる企業団体献金の全面禁止に積極的な姿勢を見せることによって、自民党との違いを打ち出し、政権への信頼回復を図りたいという思惑がうかがえます。
また、今回は公明党の山口代表が初めて参加しましたが、鳩山総理は、公明党の求める政治資金規正法改正に向けた与野党の協議機関の設置に賛成する意向を表明、自民党と公明党に対する対応に温度差がみられました。
今回は、政権交代後初めての党首討論だったにもかかわらず、8割が「政治とカネ」の問題に費やされ、社会保障や財政といった国の根幹にかかわる政策はほとんど議論の対象となりませんでした。
党首討論自体、開かれるのはじつに8か月ぶりで、このままでは党首討論の意義すら問われかねません。(17日17:36)