【NQNニューヨーク=古江敦子】11日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月物は前日比0.12ドル安の1バレル48.17ドルで取引を終えた。一時は市場参加者が節目とみる48ドルを下回り、47.33ドルと期近物として2月2日以来ほぼ1カ月ぶりの安値を付けた。先行きの需給の緩みを嫌気する売りが出た。
米エネルギー省(EIA)発表の週間の石油在庫統計で、原油在庫が9週続けて増加した。WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫が大きく増えたため、米国内での供給過剰を警戒する売りが出たとの声が聞かれた。
ただ、取引終了にかけては下げ渋った。原油在庫は増えたものの、増加幅が市場予想を下回ったため買い戻しが入った。
ガソリン、ヒーティングオイルはともに6営業日ぶりに反発した。
一方、金先物相場は続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である4月物は前日比9.5ドル安の1トロイオンス1150.6ドルで終えた。外国為替市場でドル高・ユーロ安が進み、ドルの代替投資先とされる金に売りが続いた。一時、1146.5ドルと中心限月としては2014年12月1日以来、約3カ月ぶりの安値を付けた。
銀は4日続落。プラチナは7日続落した。