福井県高浜町議会は20日、全員協議会を開き、同町に立地する関西電力高浜原子力発電所の3、4号機の再稼働に同意することを決めた。町議会の判断は、同原発を再稼働するのに必要な「地元同意」手続きの最初の段階だ。報告を受けた野瀬豊町長は4月以降に町としての判断を示すと表明した。
協議会のあと記者団の取材に応じた野瀬町長は「議会同意は判断の大きな要素」としながらも「国の中央防災会議での議論の推移や、広域避難計画策定で京都府などとの協議も重視する」と述べた。また住民代表との意見交換会を開くとした。
高浜3、4号機は2月に、原子力規制委員会の審査に合格した。関電は両機を11月に動かすことを想定しており、そのためには立地自治体の福井県と高浜町の同意が必要になる。
福井県の西川一誠知事は詳細な安全対策を示す工事計画や原発の管理方針などを定めた保安規定の認可手続きを踏まえて判断をする方針だが、時期は明示していない。今春の統一地方選を控え、争点になるのを避けているとの見方もある。