菅義偉官房長官は4日午前、沖縄県を訪れた。5日に翁長雄志知事と那覇市内のホテルで会談し、米軍普天間基地(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題をめぐり意見交換する。両氏の会談は2014年12月に翁長氏が知事に就任して以来初めてとなる。
菅長官は4日午前、糸満市内の平和祈念公園を訪問した。午後には那覇市内での自民党沖縄県連の会合に出席し、知事との会談に関し「沖縄の基地負担軽減と振興策について、忌憚(きたん)のない意見交換をしたい」と強調。「(普天間基地の)固定化は絶対に避けなければいけない。移設の原点を忘れてはならない」とも語った。
この後、菅長官は米軍キャンプ瑞慶覧にある西普天間住宅地区(宜野湾市)の返還式典に臨む。
辺野古移設問題を巡っては、翁長氏が3月に作業の停止を沖縄防衛局に指示。政府がこれをいったん無効とし、県側との対立が深まっている。