8日午前の東京外国為替市場で円相場は小幅続伸した。12時時点では1ドル=119円93~96銭と前日17時時点に比べ8銭の円高・ドル安水準で推移している。午前の東京株式市場で日経平均株価が下落したため、投資家の運用リスクを取る姿勢が後退し、「低リスク通貨」とされる円を買いドルを売る動きが入った。
もっとも、円の上値は重かった。10時前の中値決済では国内輸入企業の円売り・ドル買いが優勢だったほか、日経平均が一時上げに転じる場面では歩調を合わせるように円売りが出て、円の上値を抑えた。市場では「相場の方向感を決定付ける取引材料は乏しく、持ち高を傾けづらい」(国内銀行)との声が聞かれた。
9~12時の円の高値は119円84銭近辺、安値は120円12銭近辺で、値幅は28銭程度だった。
円は対ユーロで続落した。12時時点では1ユーロ=134円93~97銭と同12銭の円安・ユーロ高水準で推移している。対ドルでのユーロ高が波及した。
ユーロは対ドルで続伸した。12時時点では1ユーロ=1.1249~52ドルと同0.0.0016ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。持ち高調整のユーロ買い・ドル売りが入った。もっとも、ドイツの低調な経済指標を受け、欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和観測が高まっており、ユーロの上値は重かった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕