(14日、福岡1-0湘南)
後半36分。ピッチ中央から福岡のMF城後が右サイドへ展開する。ゴール前にクロスが入り、FW金森が折り返す。城後が倒れ込みながら右足で蹴り込んだ。今季本拠での初勝利を呼び込むゴールを決めた主将は左腕を突き上げた。
開幕以来、最高とも言える立ち上がりで自分たちから仕掛けたのが大きかった。勢いをつくったのはJ1リーグ戦初先発の18歳のMF邦本だ。ベンチにも入れないことがほとんどだったが、井原監督は「練習で好調だった」と抜擢(ばってき)した。浦和ユース時代に2種登録され、16歳で天皇杯でゴールを決めた逸材はトップ下でボールを保持。DFの背後にも走り込み、攻撃に多様性をもたらした。指揮官も「期待以上のプレーをしてくれた」とたたえた。