力投する北海の大西=高橋雄大撮影
(21日、高校野球決勝)
動画もニュースも「バーチャル高校野球」
伝統校同士の対戦は作新学院の打線と北海のエース右腕・大西の勝負になる。
序盤の攻防が一つの鍵だ。作新学院は準決勝までの全4試合で、序盤に先制した。先制できればチームの士気はぐっと高まる。逆に北海はサヨナラや逆転などで競り勝ってきた。大西を中心に堅い守りからリズムをつくっていきたい。
大西はスライダーが最大の武器。左打者に対して外に逃げる球がないため、その勝負球をどれだけ低めに集めて振らせることができるか。作新学院の打線は9人中6人が左打者の打線だ。山ノ井や小林に加え、準決勝では藤野が2二塁打と、打線の調子は最高潮と言っていい。3試合連続本塁打で注目された右打ちの入江もいる。内角球を思い切って突く大胆さも必要になる。
一方の作新学院は速球派右腕の今井が安定感抜群。最速150キロ超の球威に加え、変化球も切れる。準決勝では点差もあって、今大会初めて途中降板して休むことができたのも大きい。宇賀神、入江が甲子園のマウンドを経験できたことも決勝に向けてプラス要素だ。
北海打線としては、直球をコンパクトにたたきたい。打線はバットを短く持って、全試合で2桁安打を記録しており、しぶとさがある。準決勝のように早い回に先制し、逃げ切る展開に持ち込みたい。(坂名信行)
◇
小針監督(作) 「北海は投手中心に守り、打線も切れ目がない。全員野球のチーム同士で総力戦になる。いつも通り、序盤の攻防が大事になる」
◇
山本主将(作) 「大西君はコントロールが良い。スライダーを見極め、今井のためにも早い回に得点したい。作新の新しい歴史をつくりたい」
◇
平川監督(北) 「今井君はいい投手。打たないでも勝つにはどうしたらいいか考える。疲れている子が多いので、限られた時間で体のケアをしたい」
◇
大西主将(北) 「相手は走攻守そろったすばらしいチーム。ロースコアの展開にするためにも粘り強く投げたい。気持ちは高ぶっています」