カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す議員立法「カジノ解禁法案」の修正案が、参院内閣委で可決された=13日午後7時51分、岩下毅撮影
カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す議員立法「カジノ解禁法案」が13日、参院内閣委員会で自民党や日本維新の会の賛成多数で可決された。法案は、自民が原案にギャンブル依存症の防止や見直し条項を盛り込む修正を加えたため、会期末の14日に参院本会議で可決された後、再び衆院に送られ、同日の本会議で可決、成立する見通しだ。
法案に反対してきた民進党が自民の修正を評価し、一転して採決自体は容認。採決では共産党、自由党とともに反対した。公明党2人は賛成、反対に分かれた。
自民、民進両党の参院幹部は13日、国会内で断続的に会談。法案の出し直しを求める民進に対して、自民が①条文で、政府が行う必要な措置として「ギャンブル依存症などの防止」を明示する②法律の施行後5年以内を目途として必要な見直しを行うことを付則に盛り込む――の2点の修正案を提示した。
民進の榛葉賀津也・参院国対委員長は「よくこんなでかい二つを盛り込んでくれた」と自民の対応を評価。修正案そのものには反対するものの、委員長ポストを握る参院内閣委員会での採決を認める方針に転じた。自民は民進が委員会採決に応じない場合に備え、委員会を省いて本会議で直接採決する「中間報告」を行うことを検討していたが、回避された。
民進とともに法案に反対してきた共産は、民進の突然の採決容認を批判。田村智子副委員長は採決後、記者団に「あまりにも突然で知らないところで修正協議があった。衆院に続く採決強行で、非常に腹立たしい」と憤りを見せた。参院での審議時間は17時間40分だった。
今国会では同法案のほか、環太…