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先代師匠の格言「土俵際」を体現 稀勢、苦しんで2勝目

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2017-5-17 8:46:58  点击:  切换到繁體中文

 

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稀勢の里(左)は押し出しで千代の国を下す=恵原弘太郎撮影


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(16日、大相撲夏場所3日目)


相撲特集:どすこいタイムズ


勝った稀勢の里は土俵に両手両ひざをつき、3秒間動けなかった。2日連続の金星を逃した千代の国は「ああくそっ」「もうちょっと」とつぶやき、「ああ!」と叫んだ。横綱が苦しみ抜いての2勝目だ。


初顔の千代の国は、横綱が初日に苦杯をなめた嘉風同様、機動力勝負の力士。立ち合いは慎重にいった。左へ左へと動かれる。追いかけているうちに右を差された。土俵際に追い込まれ、俵に右足一本。これを耐えしのいだ横綱は、苦し紛れに左の小手投げ。これが相手を呼び込んでしまい、またもや俵に右足一本。しかし、つま先だけで立ちながら、必死で耐えた。攻め疲れた千代の国が、思わず引く。横綱がすかさず前へ出て押し出し、自分も前に倒れた。


稀勢の里は粘りの一番を「何があるか分からないからね。最後まで」と振り返った。亡き先代師匠(元横綱隆の里)の“格言”である「土俵際が面白い」を体現する一番。春場所のけがで土俵上の稽古が十分にできない間に下半身強化に励んだ成果と、もう負けられないとの意地が掛け算となって、逆転できた。


取組直後、千代の国が過呼吸気味だったのに対し、稀勢の里は比較的平然としていた。スタミナについて問われた横綱は「そこだけしか自慢がないから。まだ若いから」と笑い飛ばした。上半身がダメなら下半身と体力で勝つ。横綱が全身全霊で白星を先行させた。(篠原大輔)



〈八角理事長(元横綱北勝海)〉 「千代の国は惜しくはないよ。(攻め込んでの)あと一歩が大変なんだ。稀勢の里は苦しいけど、勝っていくのが大事」


●千代の国 連続金星ならず。「重かった。あんなに深く入っているのに……。すごかった。できることは全部できた」


○高安 完勝。「昨日も今日もしっかり良い立ち合いができています。後はだんだん、今日以上に良くなる」


○御嶽海 玉鷲との三役対決を制し、3連勝。「見えてましたね。まだ余裕がありました。自分のことに集中できてます」


○鶴竜 「今日はまともに引かなかったのが良かった」と初白星。「これ以上負けられない。気持ちを前向きに諦めない」


○白鵬 稀勢の里の一番について「本人は危ないと思ってないのでは。ちょっと太りすぎかもしれないけど、だから残せたというのもあるかも」。


●琴奨菊 高安に当たり負けし、3連敗。「ギアがかかってない。体のギア。一つの白星で直ると思う。気持ちじゃない」


○日馬富士 踏み込みが鋭く、3連勝。「体がよく反応してます」と柔らかな表情。


●石浦 宇良への意識を問われ、「相手は関係ないと思って臨んでるんですけど……」。沈黙の後、「あいつに負けるのは悔しいですね」。


○照ノ富士 初顔の大栄翔を一蹴して初白星。「残りをちゃんとやるだけ」と笑顔なし。




 

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