開幕から、ずっとヒットを打ち続けている。プロ野球日本ハムの近藤健介はいま、打率4割3分3厘。チームの打線が絶不調で10連敗を喫した4月もただ一人、快音を重ねてきた。好調の秘密は、「足」にあるという。
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常に塁上にいた。日本ハムが今季2度目の同一カード3連勝を果たした、12~14日のロッテ戦(東京)。近藤は初戦で2打数2安打1四球、第2戦も3打数3安打2四球、3戦目も3打数2安打1死球だった。
横浜高からドラフト4位で入団して6年目の左打ち。もともと打撃には定評があり、2015年は打率3割2分6厘でパ・リーグ3位だった。しかし、昨季は左ひざを痛めた影響もあり、出場は80試合、打率も2割6分5厘に終わった。
この左ひざが、打撃好調のカギという。「左ひざに体重をかけて、『タメ』をつくってタイミングをとるんだけど、去年は痛くてそれができなかった」。癒えた今季は左ひざにしっかり体重をかけて、ボールを呼び込める。
右足にもこだわりがある。「体重が乗り切らないように優しく地面につくようにしている」。突っ込み過ぎず、体の軸を中心に回転できているから、強い打球を放てている。
5日のオリックス戦で右ひざに死球を受け、2試合欠場した。今も少し痛みは残るが、「その集中がいい方向に向かっている」と栗山監督。不安を抱えているからこそ、より1打席に集中している、と見ている。その証拠にボールの見極めもできていて、33四球はリーグトップだ。
「(打率のように)上下する数字は気にしない。自分のスイングができればアウトでもいい。これからも1日1本は打っていこうかな、と思っている」と近藤。欲を出さず、コツコツとヒットを重ねていく。(山下弘展)