中日先発の小笠原=川津陽一撮影
(2日、中日6―3楽天)
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中日は高卒2年目の小笠原が今季初勝利を挙げた。しかも、本拠ナゴヤドームでの勝利は自身初。「お待たせしましたという感じですね」。ほっとした表情を浮かべ、余韻に浸った。
今季先発した3試合はいずれも失点した。だから、「まだ一度も無失点に抑えたことがない。とにかく無失点の投球をしたい」。その言葉通り、腕を振って、最速148キロの直球でぐいぐいと強気に攻めた。
最大のピンチは四回。先頭のウィーラーに中前安打を許すと、盗塁と四球で1死一、二塁。だが、島内を追い込んでからスライダーで投ゴロに打ち取ると、続く岡島は外角低めの139キロで見逃し三振に仕留めた。楽天の梨田監督も「(狙い球を)なかなか絞りきれなかった。スピードガン以上にボールが来ていた」とうなるほどだった。
5回を投げて被安打2、7奪三振。無失点という目標はクリアしたものの、表情はさえない。
立ち上がりからテンポが悪く、二回まで53球。5回で110球を投げては、体がもたない。「意図がない球が多かった。やみくもに投げていた。次はしっかり考えて投げたい」
東海大相模高で全国制覇し、ドラフト1位で入団した左腕。今季はオフに受けた左ひじの遊離軟骨手術から復活をかける。「毎試合課題が残るので、シーズンが終わる頃には課題がなくなっているように頑張りたい」。伸び盛りの19歳は反省を次への糧にする。(野田枝里子)
○荒木(中) 4試合連続の安打で通算2千安打に王手。「ちょっと力が入った。昨日までとは明らかに違う」
○ゲレーロ(中) 球団記録に並ぶ5試合連続本塁打。「いい形で打席に入れている。みんなのアドバイスのおかげだね」
○森監督(中) 今季初勝利の小笠原について「何とか球数を使いながら我慢してくれたのが大きかった。これを機にいい方にいってくれればいい」。