Jリーグは25日、理事会を開き、J2長崎が観客を水増し発表していたとして、制裁金300万円と譴責(けんせき)の処分を決めた。
Jリーグによると、2015~17年、ホームゲーム計46試合中、45試合で入場者数を計約2万人水増ししていたことが確認された。クラブ内部からの申告をきっかけにJリーグが調査を進めた。当時の長崎の担当者(すでに退職)は、経営陣から入場者増への重圧を感じていたと話しているという。本来は加算しない招待客などを含める認識不足もあった。
長崎は今季開幕時に、経営悪化によってクラブ幹部が相次いで辞任。筆頭株主で地元企業の通販大手、ジャパネットホールディングスが親会社となって、経営陣は新体制に移行している。今年4月に就任した高田明社長は同日、長崎県諫早市内で記者会見を開き、「これからはそのようなことがないようにしっかりと襟を正し、素晴らしいクラブにしていくように最善の努力をしていく」と話した。
Jリーグは発足した93年から観客を実数で発表しており、J1大宮が07~10年のホームゲーム全58試合で計約11万2千人を水増し発表していたことが明らかになった。組織的な水増しだったと認定され、制裁金2千万円が科された。