中央学院のエースで4番の大谷は八回に左翼への2点本塁打を放った
(11日、明治神宮大会準々決勝 明徳義塾5―3中央学院)
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中央学院にも投打の中心を担う「大谷」がいた。
4番でエースの大谷拓海(2年)が、強烈な一発を放った。5点を追いかける八回、1点を返してさらに無死一塁で左打席へ。「狙っていた」という直球をしなやかなスイングで払うと、打球は勢いよく左翼席に飛び込んだ。左翼を守っていた明徳義塾の谷合(2年)が「打った瞬間、入ると思った。逆方向であんな打球は初めて見た」と驚いていた。この一発は大谷にとって、高校通算23本目の本塁打だった。
身長180センチ、体重78キロとまだ体の線は細い。中学時代は中堅手で、投手はたまに務める程度だったが、身体能力の高さを買われ、高校から本格的に投手になった。打順も昨年の3番から新チームになって4番に。直球の最速は145キロだ。「打つのは好きだが、投手の方がもう少し好き」と話す。
バットでは輝いたが、投手としては5失点で敗れた。「初回からコントロールがよくなかった。内角をもっと突ければ、変化球も生きてくると思う。まずはみんなで守備からリズムをつくれるようにしたい」とこの冬の目標を立てた。相馬監督は「大谷は闘争心があるのはいいところだが、試合を通して集中力がまだない。この一冬を越えて、精神的にも肉体的にも成長できるか」と“二刀流”の大黒柱に期待を込めた。(坂名信行)