パラオ沖で転覆していた7人乗りはえ縄漁船の第1漁徳丸(21日午前、第11管区海上保安本部提供)
パラオ諸島沖合の太平洋上で転覆したマグロはえ縄漁船、第1漁徳丸(19トン)の乗組員7人全員は20日夕にほかの船との衝突直後に救助されており、フィリピンに22日運ばれた。第11管区海上保安本部が23日、発表した。
パラオ沖合で漁船転覆、7人不明 那覇の漁協所属
11管によると、第1漁徳丸は那覇地区漁業協同組合の所属。船長の玉城正彦さん(62)や機関長の嶺井秀和さん(49)のほか、インドネシア国籍の船員5人の計7人全員の無事が確認された。第1漁徳丸はパラオ諸島西南西約410キロで船と衝突。衝突相手の船が7人を救出し、22日午後4時ごろ、フィリピン南部ミンダナオ島のジェネラルサントス港に入港した。現時点で、衝突した船の国籍は確認できていないという。
那覇地区漁協によると、衝突後、転覆が避けられないと判断した玉城船長と嶺井機関長が乗組員全員を集め、舷側に備え付けられた円形の救命いかだ(直径約3メートル)に乗り移ったという。衝突に気づいた相手の漁船が、いかだで海上を漂っていた7人全員を引き上げた。衝突したのは数百トンの漁船とみられる。
22日夜、インドネシア人乗組員のアリザリさん(32)から、沖縄の雇用主にSNSで無事が伝えられた。那覇地区漁協の山内得信組合長が23日朝、ジェネラルサントスのホテルに宿泊していた玉城船長と電話で連絡をとると、元気な様子だったという。山内組合長は「ほっとした。厳しい状況で適切に行動し、無傷で助かったことを褒めたい」と語った。
玉城船長らは今後、日本やイン…