万歳をして初当選を喜ぶ石井登志郎氏=西宮市
新聞記者に「殺すぞ」と暴言を吐いた前兵庫県西宮市長の辞職に伴う市長選が15日に投開票され、無所属新顔で元民主党衆院議員の石井登志郎氏(46)が、いずれも無所属新顔で前自民党県議の吉岡政和氏(43)=自民・公明推薦=、元副市長の本井敏雄氏(67)ら5人を破って初当選した。次点の吉岡氏とは108票差。投票率は37・52%(前回36・41%)だった。
石井氏は2009年の衆院選で初当選。12、14年の衆院選で落選し、16年に民進党を離党。今回は政党推薦を求めず、「無所属、無党派だからしがらみなく改革ができる」と訴えた。
前市長の今村岳司氏の市政運営については、「人を攻撃するだけの改革で、市民のための改革ではなかった」と批判。市長退職金の廃止などの公約を掲げて支持を広げた。
今村氏は1月の仕事始め式で、再選をめざさずに退任する意向を表明した後、取材で駆け寄った読売新聞記者に「殺すぞ」などと発言。任期を残して2月に辞職した。市長選には08年と並んで過去最多の6人が立候補した。