(28日、高校野球西愛知大会決勝 愛工大名電9―4東邦)
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東邦と愛工大名電は、スタンドでの吹奏楽演奏が名物として知られる。応援対決でも両校は熱のこもった演奏を披露し、選手たちのプレーを後押しした。
東邦の名物は踊りながら演奏する「動く演奏」。楽譜や譜面台は「風に飛ばされる」と置かないため、スペースに余裕がある。動きでも後押ししようと2014年から始めたという。決勝の演奏を指揮するのは川上芙侑さん(3年)。「周りの雰囲気にのまれてテンポが速くならないように頑張ります」
東邦は2年前の98回大会2回戦で、八戸学院光星(青森)を相手に、最大7点差を逆転。4点差の九回は球場全体が手拍子を送る異様な雰囲気の中、サヨナラ勝ちした。マーチングバンド部部長の渡辺紫穂さん(3年)は当時のスタンドにもいた。この日は最大5点差を付けられる苦しい試合展開だったが、「あの興奮をもう一度と魂をこめて応援した」。
愛工大名電は、100回大会を記念し、全国の吹奏楽の名門6校が集う「野球応援コンサートEXPO」(6月24日開催)にも参加した強豪校。
三塁側スタンドには、「名電旋風」と文字を付けたテューバなどの金管楽器がずらりと並び、迫力の演奏を披露した。演奏の指揮をとった竹花大徳君(3年)は「応援でも勝たないと」。名電は、得点後に「さくらさくら」を演奏するのが定番。9得点したこの日は何度も曲が鳴り響き、スタンドが大きく沸いた。
吹奏楽部の卒業生も演奏に加わった。2年前の決勝の東邦戦で指揮をとった神野稜大さん(19)は「当時のリベンジを果たしにきた」と同級生6人と駆けつけた。優勝が決まると、「うれしい。甲子園にも応援に行きたい」と笑顔を見せた。(西岡矩毅)