(17日、高校野球 日大三4―3龍谷大平安)
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日大三にとって7年ぶりの8強入りを支えたのは、看板の強打ではなかった。
試合の流れを変えるプレーが出たのは、同点の八回。2死一、二塁のピンチで、中前に抜けそうなゴロを遊撃手日置が二塁ベース後方で好捕。近いベースで封殺を狙ったが、セーフに。ここで、二塁手・木代の「反射」が光った。
すぐさま反転し、本塁へ送球。二塁から一気に突っ込んだ龍谷大平安の松田を刺した。「練習通りです。ジャッジの声を聞く前に、ランナーがどこにいるか常にイメージしているので」と木代。相手の原田監督は「一瞬の隙を突いたが、どんぴしゃの送球。やっぱり鍛えられていますよ」と脱帽した。その裏、平安は失策で広がったピンチから、決勝点を許した。
1点を争う好ゲームのなかで、3失策の平安に対し、日大三は無失策。木代は胸を張る。「今年は打撃よりも守備からリズムを作るのがチームカラーです」(小俣勇貴)
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悩める日大三の1番金子に会心の当たりが出た。三回、真ん中の直球をバックスクリーン右への先制本塁打にした。1、2回戦はともに1安打1打点だが「投手とのタイミングが合っていない」と納得していなかった。そして、八回2死満塁では押し出し死球で決勝点を奪った。死球を受けた右肩を触りながら、「うれしかったけどめちゃくちゃ痛かった」と笑った。