台風20号の接近に伴い、交通関係に影響が出ている。
台風20号、JR四国が全線運休へ 夕方から、海や空も
JR西日本は、京阪神地区で23日午後2時ごろから運転本数を減らし、最終電車の時間を繰り上げると発表した。同社の午前11時10分現在のまとめでは、琵琶湖、京都、神戸の各線は午後5~6時ごろから一部区間で運休。その後も午後9時ごろにかけ、北陸線や奈良線、宝塚線などを合わせ、計21路線の一部で運休。また、京都線などでは午後4時ごろから大阪を発着する普通電車も本数を半分ほどにする。近畿と北陸を結ぶサンダーバードなど特急計103本の運休も決まった。
また近鉄は、関西の路線を中心に23日午後の列車の本数を減らしたり、最終列車の時刻を繰り上げたりする。午後4時以降に特急の運転を取りやめ、午後6時以降には奈良線や京都線など13路線の列車の本数を減らして運行。午後10時をめどに運転を終了する。
阪神や阪急、南海など関西のほかの私鉄は午前10時現在、運転見合わせは決めていない。各社は「雨風が強まると、運転を打ち切る場合がある」などとホームページで告知している。
空の便では、日本航空は23日午前11時現在、国内線計100便の欠航を決めた。全日空も午後1時現在、計141便の欠航を決めた。
四国では、23日午後からの鉄道や高速バス、海と空の便が軒並み運休。JR四国は、本州と四国を結ぶ「しおかぜ」「南風」など、特急の全線を正午前から順次運休。普通列車も夕方ごろから全線で運休になる見通しだ。
西日本豪雨の被災地では二次被害を警戒し、早期の避難を促している。
岡山県の伊原木隆太知事は23日午前、「緊急メッセージ」を発表。「7月豪雨で受けたダメージが各所に残っている中、被災地はもとより、被害がなかった場所でも、土砂災害や河川の氾濫(はんらん)、ため池の決壊、今回は、暴風や満潮時の高潮にも警戒が必要。明るいうちに、事前の避難を行ってください」と呼びかけた。
広島県は23日午前に災害対策本部を設置。災害への警戒を呼びかけた。
一方、高知県では23日正午の時点で室戸市、南国市、大豊町の3万1844世帯を対象に避難勧告が出された。徳島市や和歌山県田辺市などでは「避難準備・高齢者等避難開始」が発令された。