関西電力は5日、午前10時までに大阪、兵庫、和歌山、滋賀、京都、奈良の近畿6府県と福井、三重両県の一部で、延べ約218万3千戸が停電し、うち約53万5010戸が復旧していないと発表した。大阪市の本店で臨時会見した岩根茂樹社長は被害規模を台風では「平成で最大」とし、「大部分は3日程度で復旧したい」と述べ、7日中の復旧をめざす意向を示した。
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関電によると、5日午前10時時点の停電戸数の主な内訳は、大阪府約28万8千戸▽兵庫県約8万1千戸▽和歌山県約7万9千戸▽京都府約4万2千戸▽滋賀県約3万9千戸▽奈良県約6千戸。午前8時時点では100万戸以上に及んでいた。また午前7時時点で、大阪府内の248本を中心に計369本の電柱の被害を確認した。
同社によると、樹木が倒れて電線が切れたことや、強風による飛来物で電柱が倒れたことなどが原因。岩根社長は「従来よりはるかに多かった」と述べた。ただ、停電の範囲を把握するシステムに障害が生じており、被害の全容は確認できていないという。岩根社長は「長時間、ご不便をおかけし、誠に申し訳ありません」と陳謝した。
このほか、中部電力によると、愛知、岐阜、三重の東海3県では、午前11時時点で約10万1千戸が停電。北海道電力によると、午後1時5分時点で約2万7千戸が停電している。