トランプ米大統領が、知的財産侵害を理由にした中国への高関税の「第3弾」の発動を、週明け17日にも表明する可能性があることがわかった。米紙ウォールストリート・ジャーナルやロイター通信が15日、報じた。関税の対象には消費財も幅広く含まれ、中国の報復も必至だ。米中の貿易摩擦は一段とエスカレートし、世界経済への打撃はさらに大きくなる。
対中関税の第3弾は、中国からの輸入品2千億ドル(約22兆円)が対象。発動済みの第1、2弾は計500億ドル分で、ハイテク部品などが主な対象だったが、第3弾は中国から輸入する雑貨や衣類など幅広い。
トランプ氏は8月、第3弾での上乗せ関税率を10%から最大25%へと引き上げることを検討するよう指示していた。しかし、ウォールストリート・ジャーナルによると、米経済への悪影響を緩和するため、上乗せを10%程度にとどめる可能性がある。関税が実施されるのは発動表明の後、数週間が経ってからになる見通しだ。
一方、ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴(リウホー)副首相との間で再開する米中高官級協議は、今月27~28日にワシントンで開催する方向で調整しているという。
トランプ氏は中国側の譲歩が不…