国土交通省は10日、台風21号で被害を受けた関西空港の旅客施設が11日に完全に復旧すると発表した。これにより、大阪(伊丹)空港と神戸空港で実施していた代替便の受け入れが終了、24年ぶりに伊丹空港で国際線を運航する予定だった香港と伊丹を往復する便も取りやめになった。
国交省によると、修理中だった国際線の手荷物を検査するシステムの復旧のめどがついたという。
関空の代替便をめぐっては9月12日、伊丹と神戸空港で国際線を含む1日最大計70便の受け入れが決まり、国内線は同14~17日に計44便が運航していた。旅客ターミナルの運用は9月21日に全面再開され、旅客便もほぼ復旧していたが、10月17日未明の香港発伊丹便と同21日夕の伊丹発香港便の2便は予定されたままとなっていた。
伊丹では1994年に国際線定期便を廃止しており、実現すれば国際線としては24年ぶりの発着だった。この2便は伊丹から関空に発着先を変更し運航する予定。(贄川俊)