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「神様なんていない」球児の苦しい本音、スマホで監督に

作者:佚名  来源:本站原创   更新:2019-6-30 12:01:29  点击:  切换到繁體中文

 

豊田大谷(愛知県豊田市)の主将、村上優君(3年)は毎朝、学校が始まる前にスマートフォンのアプリに1日の目標を書き込む。


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<・どんなメニューでも全員で徹底して取り組む>


<・下半身を意識して上は脱力する>


「朝から気持ちの準備ができて練習前からイメージがつく。一日が無駄にならない。スマホだと書くのも早いです」


アプリは、日々の練習雑感などを記す「野球ノート」に代わるものだ。部員約50人が毎朝、コメント欄にそれぞれの目標を記すほか、睡眠時間やけがをしている部位についての項目に回答する。部員の書き込みは部員同士は見られず、監督が毎日確認している。


昨年4月、崎久保宏憲監督(34)が採り入れた。2015年に監督に就任した当初、「部員には1日の中で自分に向き合う時間を設けてほしい」と、野球ノートの導入を検討した。だが外部のアプリの存在を知り、今の高校生は朝一番にスマホを見るので続けやすいのではないか、と試しに使ってみることにした。


導入して1年。懸念した対面の会話の減少は今のところ感じられない。逆に、毎朝モチベーションをあげる言葉を部員に送ることで、ミーティングでうまく思いを伝えられずに反省することが減ったと感じている。


面と向かっては言いにくくても、スマホの画面越しで本音を伝えられる場面もあった。


<神様なんていないんじゃないか。いるとしたら相当自分が嫌いなんだろう。>


6月2日夜、村上君はアプリに、苦しい胸の内を書き込んだ。


この日の練習試合で村上君は一塁に滑り込んだ際、右肩をけがした。3月末の公式戦で右中指を骨折して以来、試合に参加できず、久しぶりに復帰したばかりだった。


<今日はまた指をけがした時のようにベンチから試合を見守るしかできなかった。なんでこんな大事な時期にこうなってしまうんだろう。>


村上君の目標は、「甲子園出場経験がある豊田大谷をもう一度強くして、甲子園に行くこと」。昨夏の東愛知大会、3回戦で敗退した先輩たちが悔しがる姿を見て、「自分たちは後悔したくない。一日も無駄にしない」と誓った。主将として部員を引っ張らなければならないと、練習中はつらい表情を見せないよう心がけている。この日も部員の前では平静に振る舞っていた。


精神的にもチームの大黒柱である村上君のけがを心配していた崎久保監督は、書き込みを見て「正直、ほっとした」。すぐに返信した。


<私は怪我(けが)をして、野球選手を続けることができなかった。だから痛いほど気持ちがわかる。>


小学5年の時に飲酒運転の交通事故に巻き込まれ、右足をけがして野球ができなくなった。野球ができなくなっても、マネジャーや学生コーチとして野球に関わり続けた。自身の経験から感じたことを伝えた。


<野球は好きですか? その気持ちがあれば乗り越えられるものです。自分を信じ、チームを信じる。大丈夫。>


崎久保監督からのメッセージを読み、村上君は「今の考え方ではだめだ」と改め、前向きに考えられるようになったという。「話すのが得意ではなく、目の前に監督がいたらうまくしゃべれなかったと思う。アプリがなければいえなかった」


今夏の初戦は7月6日。村上君は目標に向けて、人一倍声を出して、チームを盛り上げている。



 

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