○ヤクルト8-4阪神●
ヤクルトが逆転勝ちし、連敗を7で止めた。1点を追う七回、ラミレスの左前適時打やリグスの左越え3ラン、米野の犠飛など6長短打で大量5点を奪った。阪神は五回に3点をリードしたが、江草の投球が誤算で連勝は6で止まった。
▽ヤクルト・若松監督 最初はどうなるかと思った。福原はいつもの感じではなかった。リグスが欲しいところ(七回)で一発を打ってくれた。
▽阪神・岡田監督 江草は1軍登録したばかりだったから、仕方がない。福原が六回をもっとすっと終えないといけない。
○…二回に適時二塁打を放ち、チームに先取点をもたらした阪神の関本。2死三塁で、石川の直球にタイミングが合わず、やや振り遅れ気味で右翼へ上がった打球は右翼線にポトリと落ちる幸運な一打に。「難しいコースの球に手を出し、タイミングも合っていなかったが、適時打になってよかった」と笑顔。3点を奪った五回には無死一塁で左前打を打って、しっかりチャンスメイク。胴上げから一夜明け、試合前のベンチには安堵(あんど)感が漂っていたが、プロ9年目の27歳の働きぶりが「起爆剤」となり、岡田監督も目を細めていた。
○…03年にラミレスが記録した年間最多安打189本の球団記録を塗り替えたヤクルトの青木。七回に中前打を放つと、八回にも中前にはじき返してあっさり190安打に到達した。「球団新? あまり実感ないです」。200本安打まで残り10試合で10安打となる中、首位打者争いでは2位の福留が追い上げを見せている。それでもプロ2年目の23歳は「気にしていない」と重圧はないようだ。
○…6番・右翼で久々の先発出場を果たした阪神の浜中は「チャンスをもらい、結果を出さないといけないと思っていた」。二回の第1打席で左越え三塁打を放って先取点をおぜん立てし、五回の第2打席でも左前打を打つなど3打数2安打2得点の活躍ぶり。歓喜の胴上げから一夜明け、日本シリーズに向けて気持ちを切り替えている岡田監督は「当然、浜中は戦力として日本シリーズのメンバーに入るわけだから。今日はいいものを見せてくれた」と満足した表情だった。