先月30日までに入荷したソーセージと1日から入荷するソーセージ、それぞれ同じ商品なんですが、実は11グラム少なくなっているんです。このように商品の中身を減らして価格を据え置くやり方で実質的な値上げに踏み切るメーカーも出てきました。円安などを背景に食料品、電気料金などが1日から値上げ。まさに値上げの夏が始まりました。
都内にあるスーパー。安売りで知られるこの店にも値上げの波は押し寄せていました。小麦価格の高騰で大手食品メーカーが食パンや菓子パンを最大で6%値上げに。このスーパーでもパンの価格は1日から値上げせざるを得ませんでした。この他にも食用油やマヨネーズなど食卓に欠かせないものが続々値上げされます。
「198円で販売するものは2~3円上がったところで203円とかつけられなくて、198円そのままになると思うので、その分が我々の負担になる」(おっ母さん北千住店 入江輝男 店長)
さらに、ソーセージやハムなどは輸入原料価格が高騰し、メーカーが価格を据え置いたまま商品の量を減らすことで実質的に値上げする方法をとるところも出てきました。
「知らないで買っちゃいそう」
「日頃使うものが多いから値上がりすると家計に響く」(買い物客)
相次ぐ値上げでミシュランガイドでも注目された広島名物、お好み焼きもピンチにたたされています。お好み焼きに欠かせない小麦粉やマヨネーズも値上げ、さらにこの店の特徴は油でカラッと揚げた麺ですが、食用油の値上げも続いています。
「正直きつい。ギリギリのコストでやってるんで」(「寄り家」林田昌頼 店長)
こうした値上げの背景に共通してあるのは「円安」。電気料金やガス料金も円安による燃料価格の上昇で一斉に値上げ、大手14社すべてで過去最高の料金となります。アベノミクスで急激に進んだ円安を背景に相次いでいる値上げ。今後どこまで広がるのでしょうか?
「原材料費が上がることによって外食サービスの値上げが出てくるのではないか。(為替の動向が)今ぐらいの水準でいくのであれば、どんどん(価格が)上がっていく状況にはない」(大和総研 経済調査部エコノミスト 橋本政彦氏)
(01日17:03)