【ロサンゼルス=共同】岩手県大船渡市の「大船渡津波伝承館」は29日までに、米ハワイ州ヒロの「太平洋津波博物館」と津波の対策や教育で協力するための覚書を交わした。
伝承館によると、斉藤賢治館長は同博物館のマレー館長と覚書に署名。双方の施設を紹介し合うことや、活動の協力を確認した。斉藤館長は「(津波から)助かってほしいという思いは共通。犠牲者を少なくするための知恵を、日本のみならず広く求めたい」と話した。
両館は津波による被害を抑えるための教育を重視する運営方針が共通しているという。伝承館は東日本大震災後の2013年に開館。住民が体験を伝えるなどの活動を行っている。博物館は1946年や60年にハワイ島を襲った津波の生存者の証言と科学的な展示を組み合わせている。