25日午前の東京外国為替市場で円相場は続伸した。12時時点は前日17時時点に比べ39銭円高・ドル安の1ドル=122円26~29銭だった。16日以来、約1週間ぶりの高値水準を付けた。25日の日経平均株価の下落で運用リスクをとりにくくなった市場参加者が円を買い戻した。10時前の中値決済で国内輸入企業の一角から円売り・ドル買いが出たものの、円買いが優勢だった。
日銀の白井さゆり審議委員が松江市内での講演で、当面の金融政策運営について「従来の調節方針を続けることで金融緩和的な状態を維持していくことが重要」などと述べたと伝わった。外為市場では「新味に乏しい」として特に相場材料にはならなかった。日銀が発表した10月30日分の金融政策決定会合の議事要旨にも反応は薄かった。9~12時の円の安値は1ドル=122円54銭近辺で値幅は27銭程度だった。
円はユーロに対しては小幅に反落した。12時時点は前日17時時点に比べ3銭円安・ユーロ高の1ユーロ=130円51~54銭だった。日経平均の下落は対ユーロでも円買いを誘ったが、対ドルでのユーロの買い戻しにつられた円売り・ユーロ買いが次第に強まり、円は下げに転じた。
ユーロはドルに対して反発した。12時時点は同0.0035ドルユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0673~77ドルだった。週初までに膨らんだユーロの売り持ち高を減らすための買い戻しが優勢だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕