政務活動費(政活費)不正で13人が辞職した富山市議会は1日、6月に可決していた議員報酬月10万円の増額について撤回する条例案を賛成多数で可決した。
富山市議会の政活費不正なぜ続々? 「辞職ドミノ」拡大
同市議会では6月、議員報酬を月額60万円から70万円に引き上げる条例案が自民、公明、民進系会派・民政クラブの賛成多数で可決され、来年4月に実施予定だった。だが、増額に対する市民の批判を背景に、政活費不正が次々に掘り起こされ、主導した最大会派の自民が撤回を決めた。
条例案は自民、公明、民政クなど6会派から議員提案され、自民会派の五本(ごほん)幸正会長が提案理由を説明。6月の増額決定を「深く反省する」とし、政活費問題にも触れて「信頼回復に努めなければならず、撤回が妥当」と述べた。
一方、11月の市議補選で初の議席を得た維新などが「報酬がどうあるべきかはすぐに結論が出ることではなく、実質的な議論がされていない」として反対した。(吉田真梨)