敬遠され苦笑いする西武のカブレラ。将来、プロ野球からこういうシーンがなくなるかもしれない=2002年撮影
大リーグでは敬遠が申告制に? 大リーグ機構が、敬遠四球とストライクゾーンに関するルール変更を選手会に通告したと、スポーツ専門局ESPN(電子版)が6日に報じた。敬遠四球については、意思表示すればボールを4球投げなくても打者を一塁へ歩かせられるようになる。選手会の同意が得られれば、野球規則が改定されて今季から導入されるという。大リーグで変更された場合、日本でも来季以降に導入される可能性がある。
試合時間短縮のための改革案で、ESPNによると、新ルールでは1度の敬遠で約1分短縮できるという。ストライクゾーンは、現行ルールでは「膝頭(ひざがしら)の下部」とされている下限を、「膝頭の上部」に変更する。低めのストライクゾーンが2インチ(約5センチ)高くなるため、打者が有利になるとみられる。大リーグ選手会が同意するかどうか注目される。
敬遠を巡っては、日本ではクロマティ(巨)や新庄(神)が敬遠のボールをサヨナラ安打したり、長嶋(巨)がランニング本塁打を放ったりしたケースがある。投手が暴投する場合もある。日本野球機構(NPB)は試合時間短縮に取り組んでおり、今回大リーグでルール変更されれば、日本のプロ野球でも導入される可能性がある。その場合でも、今季は野球規則変更に間に合わないため、早くても来季からとなる。(吉村良二)