後半36分、先制ゴールを決め、喜ぶセ大阪の高木(左)=上田幸一撮影
(20日、セ大阪2―0広島)
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主役は突然、出番が来たセ大阪の背番号13だった。
後半4分、センターサークル付近でドリブルしていた清武が突然止まった。味方にボールをピッチ外に出してほしい、と要求。歩いてピッチを出て、負傷交代となった。
代わりに出たのが、高木だ。清武は今月2日の名古屋戦で左ふくらはぎを負傷したばかりだっただけに、「キヨくん(清武)はケガ明けで消耗はあるし、出番はあるかなと思っていた」。心の準備はあった。
それが、結果につながった。後半36分、GKのロングボールを味方が頭で守備ラインの背後にパスを送った。走り込んで抜け出した高木が左足で均衡を破る先取点。さらに3分後、ペナルティーエリア手前にいると、相手のクリアボールがきた。胸でワントラップして右足を振り抜く。ミドルシュートが突き刺さった。「1点目があったから、2点目も思い切り(足を)振れた」。5月25日に27歳の誕生日を迎える高木は笑顔で振り返った。
チームは4連勝中の首位・広島に完勝。ここ5試合負けなしで、7勝2敗5分けの4位だ。高木は「首位を独走している広島のアウェーで勝ち点を持って帰れるのは大きい」。試合後のロッカールーム。日本代表の山口蛍、韓国代表の金鎮鉉がワールドカップロシア大会への決意を語り、拍手と歓声が起こった。セ大阪は最高の雰囲気で、約2カ月の中断期間に入った。(大西史恭)