(3日、選抜高校野球 東邦6―0習志野)
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「平成最後のセンバツ王者」となった東邦の快挙に、野球部OBや卒業生から祝福の声があがった。
「いい試合を見せてもらえて良かった」。「バンビ」の愛称で親しまれ、1977年夏の準優勝投手だった坂本佳一さん(57)は3日、甲子園球場で観戦した。「先取点後の1点が勝負になると思っていたが、五回の本塁打で追加点。本当に頼もしい後輩たちでうれしく思う」。試合後、選手を見つめ、校歌を口ずさんだ。
東邦監督として、「平成最初」の優勝に導いた阪口慶三・大垣日大監督(74)は、岐阜県大垣市の野球部寮で部員とテレビで観戦。「『奇跡』とか、そんな言葉で言い表せないほどの快挙だ。ここまで鍛え上げた森田はよう頑張った」。自身の後任である森田泰弘監督をたたえた。
夏の岐阜大会では2連覇中の大垣日大を率いる阪口監督。闘争心に火がついたようでにっこりと笑った。「夏の甲子園では大垣日大対東邦の決勝でいきましょうか」
名古屋市の選手寮で後輩の雄姿を見守ったのは、中日ドラゴンズの藤嶋健人投手(20)。「平成最後を優勝で飾ってドラマチックに決めてくれてOBとして誇らしい。おめでとうと伝えたい」と笑顔で話した。
自身が出場した3年前の選抜では2回戦で明石商(兵庫)に敗れた。後輩はその因縁の相手を破り、決勝へ進んだ。「接戦でも楽しそうにプレーしていて、自分たちが大事にしていたことを受け継いでくれている気がした」と語る。
藤嶋投手はいま、右手の血行障害でリハビリ中だ。「自分も頑張らないといけないと、エールをもらった気がします」
東邦の卒業生で俳優の奥田瑛二さんは事務所を通じてコメントを発表した。
「平成の始まりである元年と平成の終わりに、未来に向かって歩む今日に、東邦高校が優勝した! 卒業生として本当に誇りに思いますし、僕としても足取りが軽く、前に向かってルンルンといける、そんな感じでございます!なによりも、ありがとう」(上山浩也、佐藤英彬、古庄暢、山下奈緒子)