知多信用金庫(愛知県半田市)の顧客情報を漏らしたとして、不正競争防止法違反の罪に問われた元職員坪内友梨被告(33)の判決公判が19日、名古屋地裁であった。山田耕司裁判官は「自己の欲望を優先した背信行為」などとして、懲役1年6カ月、罰金150万円(求刑懲役2年6カ月、罰金150万円)を言い渡した。
判決によると、坪内被告は融資部で住宅ローンの申請書類の点検などを担当していた2014~15年、顧客の個人情報を不正に入手。内装業滝川明被告(42)=詐欺罪などで公判中=に漏らし、対価として現金計160万円などを受け取った。
山田裁判官は、坪内被告が少なくとも35人の顧客情報を漏らし、報酬も受け取っていたことに触れ、「常習性があり、情報も悪用されている」と指摘した。