2016~17年に富山県内で政務活動費の不正が相次いで発覚し、辞職した地方議員18人のうちの1人で、詐欺罪に問われた元県議の矢後肇被告(58)=同県高岡市=の判決が24日、富山地裁であった。大村泰平裁判官は「県政に対する信頼を大きく損ねたが、県議を辞職して社会的制裁も受けている」と述べ、懲役1年6カ月執行猶予4年(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。
判決によると、矢後被告は富山県内の書店の領収書を偽造し、11~14年度の政務調査費・政務活動費として計約362万円を県からだまし取った。矢後被告は16年7月、政活費の不正が発覚して県議を辞職。その後、富山市議会などでも不正が発覚し、議員の「辞職ドミノ」が起きた。